オンライン学習の普及により、学びを強力にサポートするツールとして、中学生向けのオンライン塾やタブレット教材などの活用が広がっています。
しかし、それらは近年出てきた新しいサービスであるため、「どれを選べばいいかわからない・・・」とお困りの親御さんも多いのではないでしょうか。
では、オンライン学習において、中学生向けオンライン塾とタブレット教材の選び方をご紹介したいと思います。
オンライン学習における中学生向けオンライン塾とタブレット教材の選び方!
オンライン学習における、中学生向けのオンライン塾とタブレット教材の選び方は?
ポイントを3つご紹介しましょう。
- 「オンライン塾」と「タブレット学習」のどちらが合うか
- 授業内容や教材は理解しやすいか
- 家庭学習全体のフォローになるか
1.「オンライン塾」と「タブレット学習」とのどちらが合うか
1つめのポイントは、「オンライン塾」と「タブレット学習」のどちらが合うか、という点です。
オンライン塾
「オンライン塾」は、オンラインでの「個別指導塾」のイメージです。
生徒の手持ちの問題集を用いて、生徒の状況に合わせた指導を行ってくれます。
そのため、勉強の仕方がよくわからない場合や、先生とコミュニケーションを取りながら学習を進めたい子どもに向いています。
「タブレット学習」
「タブレット学習」は、オンラインでの「集団塾」のイメージです。
良質な独自教材や映像授業配信により、効率的な学習をサポートしてくれます。
そのため、宿題を自立して進められるような子どもや、わかりやすい授業を受けたいご家庭に向いています。
上記の特徴を踏まえ、オンライン塾とタブレット学習、どちらが向いているかを意識しながら選ぶといいですね。
2.授業内容や教材は理解しやすいか
2つ目のポイントは「理解がしやすいか」ということです。
オンライン塾やタブレット教材を用いた学習スタイルの場合、授業で「わかる」を、家庭学習で「できる」をトレーニングすることによって力がつき、それに伴って成績も伸びていくものです。
その際、「わかる」の部分でつまづいてしまうと、家庭学習がうまくいきません。
がんばっているのに成績が上がらないという場合は、これに陥っている可能性が考えられるでしょう。
反対に、わかりやすい塾や教材を選ぶことができれば、家庭学習ですぐに「できる」のトレーニングをすることができるのです。
料金の安さなども1つの要素ではありますが、まずは「理解しやすいか」に焦点を当てて選んでいくことをおすすめします。
「わかる」→「できる」の順にトレーニングすることが大切!
3.家庭学習全体のフォローになるか
3つ目のポイントは「家庭学習全体のフォローになるか」という点です。
先述したように、成績アップのためには「わかる」と「できる」の2つのトレーニングが必要です。
わかりやすい塾や教材を選べば、「わかる」はOK!
でも、家庭学習で「できる」ようにするためのサポートも大切になってきますよね。
オンライン塾とタブレット学習、どちらにしても、家庭学習の進め方まできちんとフォローしてくれる塾や教材を選ぶことができると、成績アップのためのサポート体制が万全になるでしょう。
以上が、オンライン学習における、中学生向けオンライン塾とタブレット教材の選び方でした。
次に、良質なオンライン塾を見つけるための注意点について解説しましょう。
良質なオンライン塾を見つけるための注意点とは?
良質なオンライン塾を見つけるための注意点は以下の4つです。
- 体験授業を受けられるか
- 定期テスト対策、高校受験対策を行ってくれるか
- 講師の質、授業の質は良いか
- サポート体制が充実しているか
1.体験授業を受けられるか
特に、オンラインで授業を受けたことが無い場合は、実際にどのような授業を行うのか、教材の内容は良いかなど、体験授業を受けて入塾前に確認しておくことをおすすめします。
体験授業が受けられるかどうか、各塾に問い合わせましょう!
2.中学校の定期テスト対策、高校受験対策を行ってくれるか
中学生にとって、定期テストの成績は内申点と高校受験に影響します。
通常の塾で定期テスト対策を行うのと同様に、オンライン塾でも定期テスト対策を柔軟に行ってくれるところを選びましょう。
高校受験対策はもちろん、内申点アップのための定期テスト対策、高校受験の最新情報、模試の案内、オープンキャンパスの日程、推薦入試の面接の受け方など、知っておいた方が良い情報の提供、そして高校受験に関する対応全般を行ってくれるオンライン塾だとベストですね。
3.講師の質、授業の質は良いか
オンライン塾でも、通常の塾と同じく、講師の人柄や雰囲気、話し方、そして授業の充実度は最も重要となります。
特にオンライン個別指導の場合は、授業がわかりやすいだけでなく、生徒の質問にも親身に答えてくれる講師がいると安心ですし、オンラインであっても信頼関係が築きやすくなります。
これは体験授業を受けて是非確認しておきたいですね。
4.サポート体制が充実しているか
オンライン塾で学習を続けるには、オンラインのデメリットである「コミュニケーションがとりづらい」ことへの対策が必須です。
授業や課題以外に、サポート体制が充実しているかどうかを確認しましょう。
良いと思えるオンライン塾が見つかったら、まずは体験学習を受けてみて、子どもにはオンライン授業が合っているのか、また、どのタイプの授業なら続けられそうかなどを比較検討してみて下さい。
オンライン授業は、そのメリットを活かして利用すれば、大きな学習効果を生み出します。
お子さんにぴったりのオンライン塾が見つかるといいですね。
以上、良質なオンライン塾を見つけるための注意点でした。
最後に、学習塾とオンライン塾の向き不向きの見分け方について考えていきましょう。
学習塾とオンライン塾のどちらが自分に合う?向き不向きの見分け方は?
学習塾とオンライン塾、どちらが自分に合うのでしょうか。
向き不向きの見分け方とは?
どちらにしても、子どもの学力・やる気・成績のアップに繋がるものを選択したいですよね。
しかし、どちらが自分に合っているのかは一概には言えません。
なぜなら、オンライン塾と学習塾のどちらにも、メリットデメリットがあるからです。
では、どうやって自分に合った学習方法を見つければ良いのでしょうか。
学習塾とオンライン塾の違いとは?
学習塾とオンライン塾の違いは以下の4つです。
- 学習環境の違い
- 学習面や受験時のサポートの違い
- コスト面の違い
- 親側のサポート面の違い
学習環境の違い
学習塾とオンライン塾の一番の違いは・・・
学習塾
→ 教室に通って対面授業を受けて学習する
オンライン学習
→ 自宅で動画などを利用して学習する
集中しやすいのは学習塾!
学習塾の場合、塾へ行った以上は勉強しない訳にいかないため、家庭学習と違ってサボることができません。
さらに、学習する雰囲気、そして何よりも先生の存在という緊張感もあるため、気持ちを切り替えやすいという利点があります。
もし、集中できていない様子なら、先生から声をかけてもらえるでしょうし、周りの子が必死で勉強している姿を見て、「自分もがんばらないと!」とモチベーションも継続しやすい環境といえますね。
また、学習中はスマホやゲームなどを触ることもできませんから、勉強以外のものが目に入らず集中しやすいという点もあります。
家庭学習が身につくのはオンライン塾!
一方で、オンライン塾の場合は、自宅という慣れた環境の中で、自分のペースで勉強することができます。
例えば、「他の子と比べられるのは嫌!」「先生がいると緊張してしまう」などという場合は、自宅で勉強するほうが集中できるかもしれませんね。
その代わり、自分自身で「今からやるぞ!」と気持ちを切り替えて取り組む必要がありますから、切り替えが苦手という子どもは、慣れるまでが大変でしょう。
また、自宅ではスマホやゲームなどの誘惑も多く、「ちょっとだけ・・・」と手を出してしまう可能性もあります。
とはいえ、がんばって続けることができれば、家庭学習の習慣がつきますから、いずれ受験勉強で家庭学習の時間を増やす際にはスムーズに取り組みやすくなるはずです!
学習や受験時のサポート面の違い
学習塾とオンライン塾では、子どもが「わからない・・・」となった時の解決方法が異なります。
学習塾
→ その場で聞くことができる
オンライン塾
→ 自分で解決する
学習塾はその場ですぐ聞くことが可能
学習塾は、わからないことがあってもすぐにその場で聞くことができます。
例えば、塾の授業内容だけでなく、学校の授業でわからなかったことなども塾で聞けるため、「つまづいたまま進んでしまう」ということが起きづらいでしょう。
仮に、子どもから質問がなかった場合でも、実際に生徒が問題を解く様子を見て、その生徒が理解していないようであれば先生が教えてくれるはずですから、これは対面授業ならではかと思います。
また、高校受験時においては、志望校などについて具体的に相談することもできます。
子どもの志望校について、学校側からは「ここは受かる可能性が低いからおすすめしない」と言われたとしても、塾では「模試の結果を見ると大丈夫」など、違ったアドバイスをもらえることもあるでしょう。
このように、学習塾は地域に密着していることもあり、サポート面ではやはり学習塾のほうが優れているといえますね。
オンラインでも塾によっては質問できる
基本的に、オンライン塾でわからないことがあった時には、自力で解説を読んだり動画を見たりして解決するしかありません。
もしくは、親や友達、学校で先生に聞くなどする必要があります。
そのため、学習塾に比べて、わからないままになってしまう可能性が高いというリスクがあります。
とはいえ、今はオンライン塾でも質問できる方法があり、チャットやズームなどを利用して質問ができるところも増えているようです。
もし、子どもが先生に質問するのは苦手というタイプであっても、チャットなら直接顔を合わせずに済むため、気軽に聞くことも可能ですね。
しかし、学習塾のように「何でも聞ける」というわけではないので、学校の授業の内容について詳しく聞きたい、受験対策をしたい、という場合は学習塾が向いているでしょう。
学習塾
→ サポートなどの「サービス的な部分」が大きい
オンライン塾
→ 子供の自主性を伸ばすための「補助教材的な役割」がある
学習塾とオンライン塾は、同じ「勉強」でも、別物として考えたほうが良いかもしれませんね。
コスト面の違い
親としては一番重要と言ってもいい、コストの違いについて。
もちろん、子どもの成績アップが大切ですが、費用が負担で続けられないとならないよう、よく検討しておきたい部分でもありますね。
オンライン塾はコスパが良い
もちろん、サポート面などの違いはありますが、料金だけを比較すれば、圧倒的にオンライン塾の方がコスパが良いでしょう。
そのため、コストを抑えたいという場合は、一度オンライン塾から始めてみるのがおすすめです。
というのも、もしオンライン塾が合う子どもであれば、多額の費用をかけることなく勉強させることができるからです。
また、教材費や入会金が不要なところもあるため、「塾に行かせる必要があるかな?」と迷っている場合でも、学習塾よりは気軽に始めることができますね。
親側のサポート面の違い
学習塾もオンライン塾も、全て子どもに任せっきりで進めるというのは難しいでしょうから、どちらも多少は親のサポートが必要かもしれません。
しかし、学習塾とオンライン塾では、親のサポートする部分が全く違います。
学習塾
→ 送迎など物理的なサポート
オンライン学習
→ モチベーションなどの精神的なサポート
学習塾は送迎のサポートが必要なことも
まず、学習塾でサポートが必要と考えられることは「送迎するかどうか」という点です。
通常、学習塾は決まった曜日・時間に塾まで通う必要があるため、どのように通うかで親の負担も変わってきます。
- 子どもの安全面が心配
- 塾まで距離があるが交通手段がない
- 雨の日に徒歩での通塾が難しい など
上記のような理由から、子どもを送迎するつもりでいたとしても、仕事の調整がつかず、送迎が難しいという場合もあるかもしれませんよね。
そのため、塾に通う際には、家庭状況によっては「子供が自分で行けるかどうか」ということも含めて検討する必要が出てくるでしょう。
オンライン塾は “やる気” をサポート
次に、オンライン学習で必要な親のサポートは「子どものモチベーションを保つための工夫」です。
というのも、先述したように、オンライン学習は「自分で計画して取り組まなければいけない」という点があるからです。
もちろん、学習塾であっても、勉強が苦手な子であればなかなかやる気にならないということもあるでしょう。
とはいえ、学習塾では「周りの子たちがどれくらい勉強しているか」を目にすることによって、子どもが自らやる気になるチャンスがあるのです。
しかし、オンライン塾の場合は、「子どもが慣れるまでは親が声掛けをする」「学習の進み具合を管理する」など、親が気に掛けてあげる必要があるかもしれませんよね。
これらのことを踏まえた上で、学習塾とオンライン塾を検討してみて下さいね。
オンライン学習に向いている子
習い事などで忙しい場合
習い事などの関係で塾へ通う時間がない子どもには、オンライン学習がおすすめです。
オンデマンド型の授業の場合、いつでもどこでも学習に取り組むことができ、また、同時配信型授業に比べると通信容量も比較的少ないため、外出先やスマートフォンで見たりすることも可能です。
下記の記事では、オンデマンド型授業を含む授業形式の種類をご紹介しています。
ぜひご参考に!
近くに通いたいと思う塾が無い場合
徒歩や自転車で行ける範囲に希望するような塾がない場合、オンライン塾は大きな助けとなりますね。
さまざまなタイプのオンライン塾の中から、子どもの希望に沿った学習スタイルを選ぶことができるでしょう。
1人で落ち着いて勉強したい子どもの場合
人が大勢いる環境下では落ち着かないというタイプの子どもは、マンツーマンや少人数制のオンライン塾が向いているでしょう。
また、自宅の静かな環境なら集中しやすい子どもにもオンライン塾はおすすめです。
オンライン塾に不向きな子
1人で学習するのが苦手な子どもの場合
1人で黙々と学習するのが苦手な子どもは、オンライン塾にはあまり向いていない可能性があります。
オンラインではどうしても先生の目が届きにくいため、保護者のフォローが必要なこともあります。
まわりと一緒に頑張ることでモチベーションを保てる子どもの場合
対面授業の場合、先生や友達を身近に感じることで自然と気持ちが学習に向かいますが、オンライン学習ではそういった強制力がありません。
自分から積極的に取り組む姿勢がないと、学習する雰囲気になれないという子もいるでしょう。
学習スタイルによっても向き不向きがある
子どもの性格だけではなく、学習スタイルによっても向き不向きがあります。
たとえば、集団の同時配信型授業でも積極的に質問できる子と、なんとなく質問のタイミングを逃してしまう子がいます。
質問のタイミングを逃してしまう子には、同じ同時配信型授業でも、集団ではなくマンツーマン授業の方が向いているといえますね。
また、オンデマンド型授業では退屈してしまうという子どもも、同時配信型でディスカッションをしながら学習するような授業形態ならば、積極的に取り組めるということもあるでしょう。
子どもの一面だけを見て、「この子はオンライン学習に向いていない」と思わず、いくつかの学習スタイルを試してみるのもおすすめですね。