定期テストの各教科でおよそ60点前後を取っているとき、内申点がどう評価されるのか気になっている中学生や保護者は多くいます。
「評定3なのか」「頑張っているのに上がらないのはなぜか」といった疑問を抱えたまま、対策の方向がわからず悩んでいるケースも少なくありません。
ただ、評定はテストの点数だけで決まるものではなく、点数がそのまま結びつくとは限りません。
この記事では、定期テスト60点の内申点はいくつになるかについて、評定の仕組みと点数の上げ方を中心に整理していきます。
定期テスト60点の内申点はいくつになる?
定期テストで60点を取った場合の内申点は、評定「3」になることが多いですが、テストの点数だけで決まるわけではないため一概には言えません。
多くの公立中学校では、定期テストの平均点が60点前後になるように問題が作成されています。
つまり、60点は「平均点前後」であることが多く、平均点付近の生徒の評定は「3」になりやすい傾向があります。
一般的に言われるテストの点数と評定の目安は以下のとおりです。
- 評定5:おおむね90点以上
- 評定4:おおむね80〜89点
- 評定3:おおむね60〜79点
- 評定2:おおむね40〜59点
- 評定1:おおむね39点以下
この目安に照らすと、60点は評定「3」の下限あたりに位置します。
ただし、現在の中学校の成績評価は絶対評価であり、テストの点数だけで評定が決まるわけではありません。
同じ60点でも、提出物・授業態度・小テストの結果によって評定が「4」に上がることもあれば、「3」にとどまることもあります。
また、テストの難易度によっても意味合いが変わります。
平均点が50点のテストで60点を取っていれば平均より上ですが、平均点が70点のテストで60点なら平均より下であり、同じ60点でも評定への影響は異なります。
このように、定期テストで60点を取った場合の内申点は、評定「3」になることが多いですが、テストの点数だけで決まるわけではないため一概には言えません。
次は、内申点が60点だけで決まらない理由を詳しく見ていきます。
内申点は60点だけでは決まらない理由
内申点が60点というテストの点数だけで決まらないのは、現在の評価が「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3観点で総合的に判断されるためです。
2021年度から中学校の学習指導要領が改訂され、内申点(評定)は3つの観点をもとに決まる仕組みになっています。
テストの点数はこの3観点のうち主に「知識・技能」「思考・判断・表現」を測る材料の1つですが、評定のすべてを決めるものではありません。
3つの観点とは
内申点を構成する3観点は以下のとおりです。
- 知識・技能:基礎的な知識や技能が身についているか(主にテストで測定)
- 思考・判断・表現:知識を活用して考え表現できるか(テスト・レポート・発表で測定)
- 主体的に学習に取り組む態度:意欲的に学習に向き合っているか(提出物・授業態度・振り返りシートで測定)
このうち「主体的に学習に取り組む態度」はテストの点数では測れず、提出物の完成度・授業への参加姿勢・課題への取り組み方で評価されます。
つまり、テストで60点でも、提出物を丁寧に仕上げ授業に積極的に参加していれば、この観点で高評価を得て評定が「4」に届くこともあります。
同じ60点でも評定が分かれる理由
テストで同じ60点を取った2人の生徒でも、評定が「3」と「4」に分かれることがあります。
その差は、提出物を期限通りに丁寧に出しているか・授業中に積極的に取り組んでいるか・小テストで良い結果を出しているかという、テスト以外の要素で生まれます。
「テストの点数が同じなのに友達より評定が低い」という場合は、このテスト以外の観点で差がついている可能性が高いです。
テストの点数は「大きな柱」
テスト以外の要素が評定に影響するとはいえ、テストの点数が内申点の最も大きな柱であることは変わりません。
テストで60点を取り続けている状態では、他の観点でカバーできる範囲にも限界があります。
内申点を大きく上げるには、テストの点数を上げることと、テスト以外の観点を積み上げることの両方に取り組むことが必要です。
このように、内申点が60点というテストの点数だけで決まらないのは、現在の評価が「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3観点で総合的に判断されるためです。
次は、60点から内申点を上げるためにやるべきことを見ていきます。
60点から内申点を上げるためにやるべきこと
60点から内申点を上げるためにやるべきことは、テストの点数を85点前後まで引き上げることと、提出物・授業態度で「主体的に学習に取り組む態度」の評価を高めることです。
内申点を上げるには「テストの点数」と「テスト以外の観点」の両輪で取り組むことが最も効果的です。
テストの点数を「一つ上の評定」の水準まで上げる
評定を「3」から「4」に上げるには、テストで80〜85点を安定して取ることが目安になります。
注意したいのは、80点では評定が「3」のままにとどまるケースがあることです。
評定「4」を確実にするには、80点ぎりぎりではなく85点前後を目標にすることで、評定が上がる可能性が高くなります。
60点から85点に上げるには、学校のワークの基礎問題を完璧に仕上げたうえで、標準問題での取りこぼしをなくすことが必要です。
60点前後の生徒は基礎問題は解けても標準問題で失点していることが多いため、ワークを3周して間違えた問題を確実に解けるようにすることが得点アップの近道です。
提出物を丁寧に期限通りに出す
「主体的に学習に取り組む態度」の評価を高める最も確実な方法が、提出物を期限通りに丁寧に仕上げることです。
提出物は「出せばいい」というものではなく、内容の正確さ・丁寧さ・取り組みの深さが評価されます。
ワークの答えを写すだけでなく、間違えた問題の解き直しや自分の言葉での振り返りを記入することで、高い評価につながります。
授業に積極的に参加する
授業中の姿勢も評定に影響します。
先生の話をしっかり聞き、発言やグループ活動に積極的に参加する姿勢は「主体的に学習に取り組む態度」の評価を高めます。
わからないことを先生に質問しに行く行動も、学習意欲の表れとしてプラスに働きます。
小テストにも手を抜かない
日々の小テスト・確認テストの結果も評価の材料になります。
定期テストだけでなく小テストでも良い結果を積み重ねることで、総合的な評価が上がります。
小テストは範囲が狭く対策しやすいため、確実に得点することで評定を底上げできます。
このように、60点から内申点を上げるためにやるべきことは、テストの点数を85点前後まで引き上げることと、提出物・授業態度で「主体的に学習に取り組む態度」の評価を高めることです。
最後に、内申点が60点台の評定水準で高校受験にどう影響するかを見ていきます。
高校受験において内申点60点台が及ぼす影響
定期テストで60点台が続いて評定「3」が中心になると、内申点はオール3前後になり、高校受験で選べる学校の幅が限られる可能性があります。
内申点は高校受験において「当日の試験を受ける前の持ち点」として機能します。
都道府県によって内申点の反映比率は異なりますが、内申点が低いと当日の試験でより高い点数が必要になります。
オール3の場合の内申点
9教科すべてが評定「3」の場合、内申点は27点(45点満点中)になります。
絶対評価では平均が必ずしも中央値にならず、実際の内申点の平均は30〜33点程度とされています。
つまりオール3(27点)は、全体の平均よりやや低い水準にあたります。
内申点がオール3前後だと、志望校の選択肢が限られ、当日の学力検査で挽回する必要が生じることがあります。
評定を1つ上げることの影響
内申点は9教科の合計で決まるため、複数の教科で評定を「3」から「4」に上げることができれば、内申点が大きく改善します。
例えば5教科で評定を1つずつ上げれば、内申点は27点から32点に上がり、選べる高校の幅が広がります。
定期テストで60点台にとどまっている教科を1つずつ85点前後に引き上げていくことが、内申点を改善して志望校の選択肢を増やす最も確実な方法です。
実技教科も内申点に含まれる
高校受験では主要5教科だけでなく、音楽・美術・保健体育・技術家庭科の実技4教科も内申点に含まれます。
都道府県によっては実技教科の評定が主要5教科より高い比重で換算されることもあります。
実技教科は定期テストの筆記試験対策と提出物・実技への取り組みで評定を上げやすいため、内申点全体を底上げする狙い目になります。
このように、定期テストで60点台が続いて評定「3」が中心になると、内申点はオール3前後になり、高校受験で選べる学校の幅が限られる可能性があります。


