中学受験は運動不足になりやすい?影響と対策について

中学受験

塾通いが本格化してから、我が子が外で遊ぶ姿をめっきり見なくなり、中学受験は運動不足を招きやすいのではと心配になっていないでしょうか?

机に向かう時間が長くなるほど、体力が落ちていないか、外遊びの機会が減っていないかと気になる場面も増えるでしょう。

成長期の子どもだからこそ、身体への影響を心配する声もよく聞かれます。

この記事では、中学受験がなぜ運動不足を招きやすいのか、その影響と対策をあわせて整理していきます。

中学受験は運動不足になりやすい?

中学受験に取り組む子どもは運動不足になりやすく、実際に多くの受験生が自分自身の運動不足を実感しています。

受験生を対象にした大規模な調査では、中学3年生の7割以上、高校3年生の8割以上が運動不足の状態にあることが明らかになっており、アンケートでも9割を超える受験生が「運動不足を感じる」と回答しています。

中学受験に挑む小学生についても、通塾日数が増える高学年になるほど、外で体を動かす時間が大きく減っていく傾向があるのは想像に難くありません。

塾の授業や宿題に時間を取られる中で、意識的に運動の時間を確保しない限り、自然と体を動かす機会は失われていきます。

このように、中学受験に取り組む子どもは運動不足になりやすく、実際に多くの受験生が自分自身の運動不足を実感しています。

では、こうした運動不足は、子どもの心身にどのような影響を及ぼすのでしょうか。

運動不足が心身に与える影響

運動不足が続くと、集中力の低下や体力の低下だけでなく、成長期特有の体への影響も心配されます。

体を動かさない時間が長くなると血液の巡りが悪くなり、脳への酸素供給が滞ることで、勉強中の眠気やケアレスミスが増えやすくなります。

座りっぱなしの生活が続くことで肩こりや姿勢の乱れが生じたり、体力そのものが落ちてしまったりすることも珍しくありません。

また、小学生は身体が大きく成長する時期にあたるため、運動不足の状態が長く続くと、身長の伸びなど成長面への影響を心配する保護者の声も聞かれます。

体を動かす機会が減ることで気分転換の手段が失われ、受験勉強によるストレスをため込みやすくなる点にも注意が必要です。

このように、運動不足が続くと、集中力の低下や体力の低下だけでなく、成長期特有の体への影響も心配されます。

一方で、運動には学習効果を高める効果があることも、近年の研究で明らかになってきています。

運動が学習効果を高める理由

適度な運動には、脳の働きを活性化させ、学習効果そのものを高める効果があることが研究でわかっています。

運動をすると血流が促進され、脳に酸素や栄養が効率よく届けられるようになるため、集中力や記憶力の向上につながります。

運動によって分泌される脳由来神経栄養因子という物質は「脳の肥料」とも呼ばれ、神経細胞の成長や新しい知識の定着を助ける働きがあるとされています。

記憶の中枢である海馬は運動による刺激で成長することが確認されており、算数の能力向上との関連を示す海外の研究結果も報告されています。

具体的にどのくらいの時間が目安になるのかについても、いくつかの研究結果が参考になります。

9歳児が20分程度の運動を行うと1回の活動で読解力が上がったというデータや、10歳の子どもがわずか4分の運動をしただけで集中力が改善したという報告もあり、長時間である必要はなく、短時間でも一定の効果が期待できることがわかります。

さらに運動にはストレスを軽減し気分を安定させる効果や、睡眠の質を高める効果もあるため、勉強一辺倒よりも、適度に体を動かしたほうが結果的に学習効率が上がるといえます。

このように、適度な運動には、脳の働きを活性化させ、学習効果そのものを高める効果があることが研究でわかっています。

とはいえ、忙しい受験生活の中で、どのように運動を取り入れればよいのでしょうか。

忙しくてもできる運動の取り入れ方

忙しい受験生活の中でも、朝や勉強の合間の短い時間を活用すれば、無理なく運動を取り入れられます。

朝に軽く体を動かすと体温が上がって脳が目覚めやすくなり、その日の学習を始めるスイッチとして効果的です。

集中力が落ちやすい午後の時間帯に、5〜10分程度のストレッチや軽いウォーキングを挟むだけでも、気分転換と脳の活性化につながります。

激しい運動である必要はなく、家の中でできる軽い筋力トレーニングや、通塾時に一駅分歩くといった、生活の中に自然に組み込める工夫で十分です。

大切なのは特別な運動時間を新たに作ろうと気負いすぎないことで、勉強の合間の小さな習慣として続けられる方法を選ぶことが長続きのコツになります。

このように、忙しい受験生活の中でも、朝や勉強の合間の短い時間を活用すれば、無理なく運動を取り入れられます。

運動系の習い事を続けている場合は、受験勉強とのバランスの取り方も考えておく必要があります。

習い事とのバランスの取り方

運動系の習い事とのバランスを取るには、完全にやめるのではなく、学年や時期に応じて頻度を調整していく考え方がおすすめです。

5年生までは無理のない範囲で習い事を続け、体力づくりや気分転換の機会として活用している家庭も少なくありません。

6年生になり学習量が本格的に増える時期には、週の回数を減らしたり、直前期だけ休止したりするなど、段階的に調整していくとよいでしょう。

完全に運動をやめてしまうと、かえって体力やストレス発散の機会を失い、学習効率が下がってしまうこともあるため、負担の少ない形で体を動かす時間を残しておくことが望ましいといえます。

このように、運動系の習い事とのバランスを取るには、完全にやめるのではなく、学年や時期に応じて頻度を調整していく考え方がおすすめです。