高校受験の併願とは?専願との違いと活用方法について

高校受験

高校受験で「併願」という言葉を三者面談や塾の説明会で耳にしても、具体的な仕組みまで理解できている人は意外と少ないものです。

専願や推薦といった別の言葉と混同してしまうと、どの方式で出願すべきかの判断が難しくなります。

仕組みを知らないまま受験校を決めてしまうと、入学金の支払いや手続きの面で想定外の事態が生じることもあります。

高校受験の併願とは何かを正しく理解しておくと、出願方式の選択だけでなく、受験全体の計画を立てやすくなります。

高校受験の併願とは?

高校受験の併願とは、複数の学校を受験でき、合格後に入学を辞退できる受験方式であり、公立高校が第一志望の受験生が私立高校を滑り止めとして受けるケースが典型的な使われ方です。

「併願」という言葉には「複数を並べて願う」という意味があり、その名の通り、日程が重ならない限り何校でも受験できる自由度の高さが特徴です。

一般入試での高校受験は、最初から公立1校のみを受験する「単願」を除けば、多くの受験生が何らかの形で併願を活用しています。

私立高校の一般入試は公立の前に行われることが多く、あらかじめ合格を確保したうえで公立入試に臨めるのが、高校受験において併願が持つ最大の役割です。

このように、高校受験の併願とは、複数の学校を受験でき、合格後に入学を辞退できる受験方式であり、公立高校が第一志望の受験生が私立高校を滑り止めとして受けるケースが典型的な使われ方です。

次に、併願と専願がどのように違うのかを確認していきましょう。

高校受験の併願と専願の違い

高校受験の併願と専願の違いは、合格後に入学を辞退できるかどうか、複数校を受験できるかどうか、合格基準の設定の3点に集約されます。

合格後の辞退の可否

併願は、合格後に入学するかどうかを自分で選ぶことができます。

専願は合格したら必ず入学することが前提であり、よほどの事情がない限り辞退はできません。

複数校受験の可否

併願は日程が重ならない限り何校でも受験できます。

専願は1校のみへの出願となり、合格後は他の学校を受験することもできません。

合格基準の違い

学校側は「入学を確約してくれる専願の受験生」を歓迎するため、専願の方が合格基準を緩やかに設定している学校が多い傾向があります。

その分、専願には「合格したら必ず入学する」という縛りが伴います。

公立高校に「併願」「専願」はない

併願・専願という区分は主に私立高校の入試に存在する概念であり、公立高校の一般入試には適用されません。

多くの都道府県では公立高校の一般入試は1校のみ受験できる制度になっているため、「公立を専願で受ける」という表現は通常使われません。

このように、高校受験の併願と専願の違いは、合格後に入学を辞退できるかどうか、複数校を受験できるかどうか、合格基準の設定の3点に集約されます。

では、なぜ多くの受験生が併願を使うのか、その理由を確認していきましょう。

高校受験の併願が安全校として機能する理由

高校受験で併願が安全校として機能する理由は、公立高校の合格発表より前に私立の合格を手元に確保できるため、精神的な余裕を持って本命の受験に臨めることです。

公立高校の一般入試は例年2月下旬から3月にかけて実施されるのに対し、私立高校の入試は多くの地域で1月中に実施されます。

そのため、私立で先に合格を確保しておけば、公立の入試に万全の状態で臨むことができます。

「最低でもここに合格している」という安心感は、本命の試験で余計な緊張をしないための精神的なバックアップとして大きな役割を果たします。

逆に、滑り止めの私立を受けずに公立1校のみに絞る場合は、万が一不合格だったときに進学先がなくなるリスクを負うことになります。

このように、高校受験で併願が安全校として機能する理由は、公立高校の合格発表より前に私立の合格を手元に確保できるため、精神的な余裕を持って本命の受験に臨めることです。

ただし、私立の合格を確保するにあたって、入学金の扱いに注意が必要です。

高校受験の併願校の入学金問題

高校受験の併願校の入学金問題は、公立高校の合格発表より前に私立の入学手続き期限が来ることが多く、入学金を先に納めなければ合格が取り消されるリスクがある点です。

多くの私立高校では、合格通知とともに入学手続きの締め切り日が設定されており、この期限までに入学金(10〜30万円程度)を納めなければ、合格が無効になってしまいます。

問題は、この手続き期限が公立高校の合格発表より前に設定されていることが多い点です。

つまり、「公立に受かったら私立には行かない」と思っていても、合格発表を待ってから決めることができず、先に私立の入学金を納めなければならないケースが生じます。

結果的に公立に合格した場合は、私立に納めた入学金は原則として返還されません。

この二重の費用負担は多くの家庭で生じる問題であり、事前に想定して準備しておくことが大切です。

なお、一部の都道府県や学校では、公立の合否確定まで手続きを待ってもらえる「延納制度」を設けているケースもあるため、志望する学校の制度を事前に確認しておくとよいでしょう。

このように、高校受験の併願校の入学金問題は、公立高校の合格発表より前に私立の入学手続き期限が来ることが多く、入学金を先に納めなければ合格が取り消されるリスクがある点です。

入学金の問題を理解したうえで、どのような基準で併願校を選べばいいのかを確認しておきましょう。

高校受験の併願校の選び方

高校受験の併願校の選び方は、合格できる見込みが十分にあることを前提に、万が一進学することになっても後悔しない学校を選ぶことです。

「受かっても行くつもりはない」という学校を受験することは、受験料の無駄になるだけでなく、入学金を納めた後に公立に合格した場合でも「払った分が無駄だった」という後悔にとどまりますが、公立に不合格だった場合に「行きたくない学校に通わなければならない」という深刻な問題になりかねません。

確認しておきたい選び方のポイント

  • 合格できる見込みが高いか:現在の内申点と学力から見て、安全に合格できる学校を選ぶ
  • 通いたいと思える学校か:学校の雰囲気・部活・カリキュラムが自分に合っているかを説明会等で確認する
  • 立地と通学時間:万が一進学した場合に、毎日通える現実的な距離か
  • 大学進学実績・進路指導:高校卒業後の進路を見据えて、実績を確認しておく
  • 費用:入学金・授業料・諸費用の合計額が家庭の予算に収まるか

近年は私立高校の授業料が実質無償化される方向に進んでいますが、入学金や制服代・教材費などは対象外であることが多いため、初期費用は必ず確認しておきましょう。

このように、高校受験の併願校の選び方は、合格できる見込みが十分にあることを前提に、万が一進学することになっても後悔しない学校を選ぶことです。