4年生の頃とは比べ物にならないほど帰宅後の時間が窮屈になり、中学受験の5年生は勉強時間がどれくらい必要なのか不安に思う保護者は少なくありません。
宿題の量も一気に増え、これまでのペースで対応できるのか気になる場面も多いでしょう。
習い事との両立や学校の宿題との兼ね合いに悩み始める家庭も、この時期から増えてきます。
この記事では、中学受験の5年生に必要な勉強時間の目安と、無理なく増やしていくための工夫を整理していきます。
中学受験の5年生の勉強時間はどのくらい?
中学受験における5年生の勉強時間の目安は、平日1〜3時間、休日4〜5時間程度で、1週間の合計はおよそ20時間前後です。
これは4年生の頃と比べて、特に休日の学習時間が大きく増える点が特徴です。
塾の授業時間そのものも長くなり、宿題の量も一気に増加するため、平日・休日ともに無理のない範囲で徐々に時間を伸ばしていくことが大切です。
このように、中学受験における5年生の勉強時間の目安は、平日1〜3時間、休日4〜5時間程度で、1週間の合計はおよそ20時間前後です。
では、なぜ5年生になると、これほど勉強時間が増えるのでしょうか。
なぜ5年生は「中学受験最大の難所」と呼ばれるのか
5年生は、多くの塾で「5年生の壁」と呼ばれるほどカリキュラムの難易度と量が一気に増える学年で、入試問題の多くが実はこの学年で学習する範囲から出題されます。
4年生までの学習が基礎固めの段階だったのに対し、5年生からは思考力や応用力を問う単元が本格的に登場し、内容そのものが格段に難しくなります。
そのため、5年生でどれだけ重要単元を理解できているかによって、6年生になってからの成績の伸び方が大きく変わってきます。
つまずきやすい単元の例
算数では割合や速さ、比といった、複数の考え方を組み合わせて解く単元が本格的に登場し、公式を覚えるだけでは対応しきれない問題が増えていきます。
国語でも扱う文章が長く抽象的になり、社会・理科でも扱う知識の量そのものが4年生までとは比べものにならないほど増加します。
このように、5年生は、多くの塾で「5年生の壁」と呼ばれるほどカリキュラムの難易度と量が一気に増える学年で、入試問題の多くが実はこの学年で学習する範囲から出題されます。
では、4年生から5年生にかけて、勉強時間はどのように増やしていけばよいのでしょうか。
4年生から5年生へ、勉強時間をどう増やしていくか
4年生から5年生への勉強時間の増やし方は、平日は少しずつ、休日は思い切って増やすというメリハリのある進め方が現実的です。
平日は学校や塾の負担がすでに大きいため、急激に時間を増やそうとすると、子どもの負担が一気に膨らんでしまいます。
一方で休日は学校がない分まとまった時間を確保しやすいため、4〜5時間程度を目安に、苦手分野の復習や宿題の消化にあてる時間を増やしていくとよいでしょう。
平日のスケジュール例
平日は、帰宅後に軽く休憩をとってから塾の当日分の復習を30〜60分、宿題を60〜90分、就寝前に暗記系の見直しを10〜20分ほど行う流れが一つの目安です。
すべてを完璧に仕上げようとせず、その日の重要ポイントだけは必ず確認するというように、最低限やるべきことを絞っておくと、無理なく毎日続けやすくなります。
習い事を続けるかどうかの判断
習い事を続けるかどうか迷う場合は、勉強時間を確保できているか、子どもが両立を楽しめているかを基準に判断するとよいでしょう。
無理に手放す必要はありませんが、宿題が終わらない状態が続くようであれば、頻度を減らすなどの調整を検討する時期でもあります。
季節講習の期間は勉強時間が変動しやすい
夏期講習や冬期講習の期間は、平日でも講習がある日は塾中心の生活になり、講習がない日は家庭学習を中心に据えるなど、日によって勉強時間に差が出やすくなります。
毎日同じ勉強量を目指すのではなく、講習がある日は無理をせず、講習がない日にまとまった復習の時間を確保するというメリハリのつけ方が、5年生の長い1年を乗り切るうえで役立ちます。
このように、4年生から5年生への勉強時間の増やし方は、平日は少しずつ、休日は思い切って増やすというメリハリのある進め方が現実的です。
勉強時間を確保できたとしても、学校の宿題との両立に悩む家庭も少なくありません。
学校の宿題や習い事との両立で意識したいこと
学校の宿題や習い事との両立で意識したいのは、優先順位をはっきりさせ、すべてを完璧にこなそうとしないことです。
塾の宿題量が増える5年生では、学校の宿題まで手が回らなくなる子どもも少なくありません。
学校の宿題を軽視してよいわけではありませんが、受験勉強との兼ね合いで負担が大きい場合は、学校の先生に相談し、量を調整してもらうことも選択肢のひとつです。
目標を明確にしてモチベーションを保つ
漠然と「中学受験をする」というだけでは、増え続ける勉強量に対してやる気を保ちにくくなります。
志望校の説明会や文化祭に足を運び、実際に学校の雰囲気に触れる機会をつくることで、「この学校に行きたい」という具体的な目標が生まれ、両立への意欲にもつながりやすくなります。
このように、学校の宿題や習い事との両立で意識したいのは、優先順位をはっきりさせ、すべてを完璧にこなそうとしないことです。
こうした両立の工夫を踏まえたうえで、限られた時間を効率よく使うポイントも押さえておきましょう。
効率よく勉強するためのポイント
効率よく勉強するためのポイントは、配点の大きい教科を優先しながら、集中力が続く時間で区切って取り組むことです。
算数と国語は配点が大きく、5年生の内容が入試の土台になりやすいため、優先的に時間を割り当てるとよいでしょう。
限られた家庭学習の時間を配分する際は、算数を最優先にし、次いで国語、理科・社会という順で時間を確保する考え方が一般的です。
理科・社会は短期間でも結果につながりやすい科目のため、算数・国語に一定の時間を割いたうえで、残りの時間で調整するとバランスが取りやすくなります。
1〜2時間ごとに短い休憩を挟むなど、集中力の波に合わせて学習を区切ることで、限られた時間でも学習効果を高められます。
その日のうちに宿題を終わらせる
塾のない日も宿題を溜め込まず、その日のうちに一通り終わらせるペースを保つと、週末に負担が偏らずに済みます。
週末にまとめて片づけようとすると、模試や志望校見学の予定と重なって計画が崩れやすくなる点にも注意が必要です。
このように、効率よく勉強するためのポイントは、配点の大きい教科を優先しながら、集中力が続く時間で区切って取り組むことです。
勉強時間を確保しているつもりでも、思うように成果につながらないと感じる家庭も少なくありません。
勉強時間が長いのに成果が出ない3つの原因
勉強時間が長いのに成果が出ない原因は、机に向かっているだけの「ダラダラ勉強」、睡眠不足、復習不足の3つに大きく分けられます。
いずれも勉強時間そのものではなく、その時間の使い方や生活リズムに原因があるケースがほとんどです。
ダラダラ勉強になっていないか
3時間机に向かっていても、実際に集中していたのが1時間程度であれば、学習効果もその1時間分にとどまってしまいます。
ぼんやりしている時間が長い、同じページをいつまでも眺めているといった様子が見られる場合は、時間で区切るタイマー学習を取り入れ、短い時間に集中力を凝縮させる工夫が効果的です。
睡眠時間が削られていないか
勉強時間を確保するために睡眠を削るのは避けるべきで、小学生の理想的な睡眠時間は9〜12時間程度とされています。
朝の寝起きが悪い、ケアレスミスが増えたといった様子が見られる場合は、睡眠不足のサインである可能性があるため、就寝・起床の時刻を見直しましょう。
復習が習慣になっているか
どれだけ長時間学習しても、その日のうちに復習しなければ内容の多くは忘れてしまいます。
同じ問題を何度も間違える、テスト直前だけ慌てて見直しているという場合は、日々の復習が不足しているサインと捉え、間違えた問題を解き直す時間を優先的に確保しましょう。
このように、勉強時間が長いのに成果が出ない原因は、机に向かっているだけの「ダラダラ勉強」、睡眠不足、復習不足の3つに大きく分けられます。
最後に、5年生という時期ならではの、親の関わり方についても触れておきます。
5年生のうちに意識しておきたい親の関わり方
5年生のうちに意識しておきたい親の関わり方は、勉強量だけでなく、子どもの精神的な負担にも目を配ることです。
学習量が増えるにつれてストレスを感じやすくなり、親子でぶつかることが増える時期でもあります。
結果だけを厳しく問い詰めるのではなく、努力の過程を認め、時には思い切って休む選択も受け入れることで、6年生に向けて良い状態を保ちやすくなります。
結果より過程に目を向けた声かけを
テストの点数だけを見て叱るのではなく、「前回より計算ミスが減ったね」「最後まで諦めずに考えられたね」といった、努力の過程を具体的な言葉でほめることが効果的です。
小さな成功体験の積み重ねが、勉強量の増える6年生を乗り越えるための自信につながっていきます。
このように、5年生のうちに意識しておきたい親の関わり方は、勉強量だけでなく、子どもの精神的な負担にも目を配ることです。


