夜遅くまで机に向かう我が子を見て、中学受験の睡眠時間はどのくらい確保すればいいのだろうと心配になりますよね。
勉強時間を優先するあまり、睡眠を削ることが当たり前になってしまっている家庭もあるでしょう。
成長期の子どもだからこそ、無理をさせすぎていないか、身長や体調への影響も気になる場面があるかもしれません。
この記事では、中学受験生の睡眠時間の目安と、しっかり確保するための工夫について整理していきます。
中学受験生の睡眠時間はどのくらい必要?
中学受験生に必要な睡眠時間は、厚生労働省の指針で小学生の推奨時間とされる9〜12時間が理想ですが、現実的な目安として最低でも8〜10時間程度は確保したいところです。
厚生労働省が公表している「健康づくりのための睡眠ガイド」では、小学生の推奨睡眠時間は9〜12時間、中高生では8〜10時間とされており、成長期の子どもにとって睡眠がいかに重要かがうかがえます。
内閣府の調査によると、小学4〜6年生の平均睡眠時間は8時間41分となっており、多くの家庭がこの推奨時間に近い水準で睡眠を確保していることがわかります。
中学受験の勉強が本格化すると、どうしても就寝時刻が遅くなりがちですが、睡眠時間は学習効果そのものを左右する重要な要素であるため、削って良いものではないと理解しておく必要があります。
このように、中学受験生に必要な睡眠時間は、厚生労働省の指針で小学生の推奨時間とされる9〜12時間が理想ですが、現実的な目安として最低でも8〜10時間程度は確保したいところです。
では、睡眠不足は具体的に、子どもの学習にどのような影響を及ぼすのでしょうか。
睡眠不足が学習に与える影響
睡眠不足は、記憶の定着や集中力の低下を招き、せっかくの勉強時間の効果を薄めてしまいます。
睡眠中には、その日に学習した内容を脳が整理し、記憶として定着させる働きがあるため、睡眠時間が不足すると、どれだけ長時間勉強しても、その内容が十分に身につかない可能性があります。
東北大学の研究チームが5〜18歳の子ども290人を対象に行った調査では、睡眠時間が10時間以上の子どもは、6時間の子どもと比べて、記憶の中枢である「海馬」の体積が1割ほど大きかったという結果が報告されています。
文部科学省の調査でも、学校の授業中に眠くて仕方がないことが「よくある」「ときどきある」と回答した小学生は、5年生で約31%、6年生では約39%にのぼっており、睡眠不足が日常的な集中力の妨げになっている実態がうかがえます。
睡眠不足はこうした学習面への影響だけでなく、成長ホルモンの分泌や免疫力にも関わるため、心身両面の健康にとっても軽視できない問題です。
情緒を安定させるセロトニンという脳内物質は睡眠が不足すると十分に作られにくくなり、精神的な不安定さにつながることがあります。
また、睡眠不足が続くと代謝が乱れやすくなる点にも注意が必要です。
このように、睡眠不足は、記憶の定着や集中力の低下を招き、せっかくの勉強時間の効果を薄めてしまいます。
実際に、睡眠時間と成績の関係を示すデータもいくつか報告されています。
睡眠時間と成績の関係
睡眠時間と成績の関係を示すデータでは、睡眠をしっかり確保している子どもほど、成績が安定して良い傾向にあることが報告されています。
ある調査によると、主要科目で平均90点以上を得点している生徒のうち4割以上が21時より前に就寝している一方、平均70点未満の生徒の中には21時前に就寝している子が一人もいなかったという結果が出ています。
同じ調査では、9〜10時間の睡眠を確保している子どもの層が、最も成績が良かったとも報告されており、睡眠時間を削ることが必ずしも成績向上につながらないことを示しています。
大手進学塾に通う生徒を対象にした調査でも、学年を問わず平均睡眠時間は8時間50分、9割以上の生徒が0時までに就寝しているという結果が出ており、成績上位を目指す受験生ほど、実際には睡眠を大切にしている傾向がうかがえます。
このように、睡眠時間と成績の関係を示すデータでは、睡眠をしっかり確保している子どもほど、成績が安定して良い傾向にあることが報告されています。
では、実際に学年ごとにどのくらいの睡眠時間を目安にすればよいのでしょうか。
学年別の睡眠時間の目安と就寝時刻
学年別の目安としては、低・中学年のうちは8〜10時間程度の睡眠を確保できるよう21時頃に、高学年になったら7時間半〜8時間程度を確保できるよう22時頃には就寝するのが一つの目安です。
学年が上がるにつれて塾の授業時間や宿題の量が増え、就寝時刻はどうしても遅くなりがちですが、目安となる時刻を決めておくことで、生活リズムが崩れにくくなります。
起床時刻についても、休日だからといって寝坊しすぎず、平日となるべく近い時刻に起きるようにすると、体内時計が安定し、平日の学習にも集中しやすくなります。
6年生の入試直前期であっても、睡眠時間を極端に削ることは避け、最低でも7時間程度は確保できるよう、優先順位をつけて学習内容を絞ることが望ましいとされています。
このように、学年別の目安としては、低・中学年のうちは8〜10時間程度の睡眠を確保できるよう21時頃に、高学年になったら7時間半〜8時間程度を確保できるよう22時頃には就寝するのが一つの目安です。
最後に、限られた時間の中で睡眠をしっかり確保するための具体的な工夫についてまとめます。
睡眠時間を確保するための工夫
睡眠時間を確保するための工夫としては、就寝時刻を先に固定してそこから学習計画を立てること、そして睡眠の質そのものを高める工夫を取り入れることが効果的です。
勉強の予定を先に詰め込んでから余った時間で眠るのではなく、就寝・起床の時刻をあらかじめ決めておき、そこから逆算して学習スケジュールを組むと、睡眠時間が後回しにされにくくなります。
就寝の1時間前にはスマートフォンやタブレットの使用をやめる、毎日同じ時間に湯船につかるといった習慣は、寝つきをよくし、睡眠の質を高めるうえで効果的です。
どうしても宿題の量が多く睡眠時間を圧迫してしまう場合は、無理に夜更かしをさせるのではなく、塾の先生に学習量の調整について相談することも、一つの現実的な選択肢です。
このように、睡眠時間を確保するための工夫としては、就寝時刻を先に固定してそこから学習計画を立てること、そして睡眠の質そのものを高める工夫を取り入れることが効果的です。


